【初級】ビジネスマナー
【ビジネスマナー初級 テキスト】
1.ビジネスマナーとコミュニケーションの基本
(1)キャリアと豊かな仕事生活
充実した人生を送るために、自分の将来のキャリアプランを描くことができるようになりましょう。また、仕事に積極的に取り組む意識をもちましょう。
◆ 働くということ
将来の自分の姿を描き、それに向けて努力することが自己のキャリアを形成し、仕事が自分の能力を高め、成長させることにつながります。
◆ 仕事への取り組み方
仕事には、真剣に積極的に取り組み、チーム一員として役割を果たし。、仕事や自分の生き方について真剣に考える人が求められます。
キャリアとは、「自分の生き方」そのものであり、仕事生活と家族や友人、趣味などを含めた個人の生活、または両者を含めた自分のあるべき姿。
(2)ビジネスマナーの基本
仕事をスムーズに進めるには、円滑なコミュニケーションを保ち、良好な人間関係を築く必要があります。そのためにはビジネスマナーが欠かせないことを理解し、実践できるようにしましょう。
◆ ビジネスマナーは社会人としての基本
職場は、上下関係が中心となる人間関係である。ビジネスマナーはコミュニケーションを円滑にする。ビジネスマナーの意義は、人に迷惑をかけず、好感を与え、敬意をはらうことである。
◆ 職場でのコミュニケーション
職場でのコミュニケーションは、仲良しになるためではなく、仕事を円滑に進めるためのものであり、チームワークを高め協調性を養うことが求められる。
◆ 円滑なコミュニケーション
肯定的な考え方をもち、相手を立てて敬意をはらい、素直に聴く。
◆ 社会人としての身だしなみ
清潔で調和がとれ、働きやすいことである。
(3)就業中のマナー
会社の一員として責任を果たすのは、職場のルールやマナーを守ることが基本です。また、感じのよいあいさつが職場のよい人間関係を築くための基本であることを理解しましょう。
◆ 出社から退社までの基本ルール
出社、退社、休憩、遅刻、・早退、休暇など職場のルールを守った行動が求められる。
◆ 仕事中の態度や行動
感じのよい態度や表情を心がけ、積極的に仕事に取り組む。
◆ 感じのよいあいさつ
あいさつは自ら進んで元気よく、返事は明るくはっきりと。
◆ おじぎの基本とお客さまとの接し方
形だけではなく、あいさつとともに心をこめて行う。
就業時間のマナーについて
・出社ルール
就業時間に仕事にとりかかれる状態にしておくのが基本である。ぎりぎりの時間に飛び込むのではなく、余裕をもって家を出る時間を考える。
・退社ルール
就業時間後に切りのよいところで仕事を終わらせて後片づけをする。仕事が途中のときには、上司に報告し、指示を受ける。
・遅刻・早退のルール
あらかじめ遅刻・早退の予定がわかっているときは、事前に上司に許可を得て、書式にもとづいた届を出しておく。遅刻のさいは、理由、現在地、出社予定時刻も伝える。
・残業・休日出勤ルール
上司の指示や了解のもとに行う。仕事はできるだけ時間内に終わらせるようにし、はじめから残業・休日出勤をあてにしない。
・休暇ルール
有給休暇のとり方は、周囲の迷惑にならないよう十分に配慮する。連休や夏休みなどは、部門内で調整をとる。
(4)指示の受け方と報告・連絡・相談
指示を的確に把握して仕事に取り組み、必要に応じて連絡を行う。困ったことやわからないことは上司や先輩に相談して解決し、仕事が終わればすぐに報告することによって、仕事上の責任を果たすことを理解しましょう。
◆ 指示を受け、話を聞くポイント
仕事は上司の指示で始まり、報告で終了する。指示を受けるときは、メモをとり、わからないことは質問し、復唱して確認する。
◆ 報告の仕方
優先順位を考えて、結論から先に述べ、事実と感想や意見を区別する。ささいなことでも、自分で判断せずに、もれなく報告や連絡を行う。悪いことほど、早く行うこと。
◆ 中間報告・相談と忠告の受け方
必要に応じて中間報告を行う。相談は、結論を求めるのではなくヒントをもらうつもりで積極的にのぞみ、忠告は素直に受ける。
(5)話し方の基本
ビジネスの場にふさわしい感じのよい話し方、適切な言葉づかい、的確な伝え方の基本を習得しましょう。
◆ 印象がよくビジネスにふさわしい話し方
「学生言葉」を使わず、誰もが聞きやすくわかりやすい話し方を心がける。目的を考え、内容を整理し順序だてて話す。相手の立場や理解度を考え、 具体例などを入れる。c
◆ ビジネスの場にふさわしい言葉づかい
上下の関係などを考えて話す。クッション言葉や肯定表現を使い、表情や態度にも気を配る。
◆ プレゼンテーションの基本と自己紹介
プレゼンテーションは、その目的を考え、内容を整理し、順序だてて話すことが大切である。スピーチは、ポイントをしぼり、気持ちを素直に表し、 身ぶりや表現にも気を配る。
(6)敬語の使い方
正しい敬語の知識と適切な用い方を習得し、社会人としてふさわしい言葉づかいを身につけましょう。
◆ 敬語の必要性と種類
敬語は、社会的地位や年齢、価値観などの違いを補う。相手を敬う「尊敬語」、自分がへりくだる「謙譲語」、丁寧に話す「丁寧語」がある。
◆ 尊敬語と謙譲語の組み立て方
言葉自体の言い換えとともに、尊敬語は「お(ご)~になる」「れる、られる」、謙譲語は「お(ご)~する」を付け加える。
◆ 場面や人間関係に応じた敬語表現
お客様、上司、先輩、友人など相手や状況に応じて使い分けることが必要である。
尊敬語の使い方
今日、先生が家に来る→いらっしゃる
野球はする?→なさいますか
あの人はどなたですか?→あの方
今、何か言った?→おっしゃいましたか
課長の昇進の件知ってる?→ご存じですか
社長が読んだ本→お読みになった
どうぞ、食べてください→召し上がって
謙譲語の使い方
お土産をもらった→いただいた
その件は知っている→存じている
恩師に会う→お目にかかる
お客さまの要望を聞く→うけたまわる
資料を見る→拝見する
お歳暮を送る→お送りする
何時に行けばよろしいでしょうか?→うかがえば
(7)会議へ参加と協力
会議の基本的なプロセスを理解する。会議に出席したときは、自分の役割を果たすことができるよう、基本的な心得や発言の仕方について学びましょう。
◆ 会議は仕事を円滑に進め、能率を上げるためや問題を解決するための決定や合意を行う。通常、会議は、議題の確認、議題に関する質疑応答、結論で進行する。
・事前準備
会議の目的確認、意見の整理、日時・場所の確認などを行う。
・会議中の態度
他社の意見を傾聴し、メモをとり、積極的に発言を行う。
・発言
司会者の許可を得て簡潔に行い、「言いあい」は避ける。
(8)電話対応
電話はビジネスの重要な手段であり、電話対応によって会社の評価が決まることもあります。会社の代表として話すのだという自覚が大切です。
◆ 電話対応の重要性
電話対応は、企業イメージをつくり、会社の評価にもつながる。
◆ 電話の受け方
呼出音が鳴ったらすぐに出て、会社名を名のり、用件を聞き終えたら復唱して確認する。名指し人が不在のときは、伝言の要不要をたずねるなど誠実に対応する。
◆ 電話のかけ方
事前に用件を整理しておき、要領よく簡潔に話す。
◆ 電話の取りつぎと携帯電話のマナー
たらいまわしにせず、相手を待たせない。伝言メモは正確に書く。携帯電話は、面談中などは着信音を消し、目上の人やお客さまにはむやみにかけない。
(9)来客対応と面談の基本マナー
会社の評価は、対応する人の態度によって左右されます。来客対応の基本は、お越しいただいたことに対する感謝の気持ちを行動に表すことです。お客さまに好印象を与えるマナーを身につけましょう。
◆来客対応の基本
誠意をもって、にこやかにあいさつし、名前や用件、約束の有無などを確認する。正確、迅速、公平、誠実、親切、丁寧が基本となる。
◆出迎えから見送りまで
廊下、エレベーター、階段などでの案内、応接室への案内、エレベーター、玄関での見送りの仕方に留意する。上席を意識し、席次にも気を配る。
◆面談の基本マナー
十分な準備、相手を見て話すこと、聞き上手、メモをとる、軽率に受け答えしないこと、結論の確認などに留意する。
◆名刺交換と紹介
名刺は、目下の人から、面会を求めた側から先に出す。紹介は、自社の人を他社の人へ、目下の人を目上の人へと行う。
(10)訪問のマナー
訪問時のマナーや取引先とのつきあいなど、社会人としての交際のマナーを学びます。
◆訪問の基本マナー
面会の約束をとり、十分な準備をして、時間に遅れずに訪問する。
◆訪問先での面談の進め方
前置きは短めにして、話は簡潔にまとめ時間内に終える。出張は、上司の許可を受け、十分な準備とともに留守中に引継ぎを行う。終了後、上司に必ず報告する。
◆取引先とのつきあい
招待されたら、必ず上司に報告し、招待の席ではひかえめな態度を心がける。
◆仕事関係でのつきあい
酒席や慶事・弔辞でのマナーには気をつける。